RTX1100を設定する際に、コンソールケーブルを使わずにLANケーブルでIPv6のtelnet接続をした際のメモです。
はじめに
つい先日、YAMAHA製のルーターRTX1100の中古品をAmazonで2800円で購入しました。
そこで、設定をしようといろいろ調べたのですが、RTX1100にはデフォルトIPアドレスが存在しないそうです。
普通はコンソールケーブルなるものを利用して、PCから直接コンソールに接続するそうなのですが、こちらの記事(YAMAHA社製ルーター用コンソール ケーブルは何を買えばいいのか? | http://nasunoblog.blogspot.jp/2015/05/yamaha-router-console-cable-type-is-cross.html)によると、Amazonで[USBシリアルケーブル,D-Sub9ピン(メス-メス),シリアルリバースアダプタ]の3点が必要になるようで…
全部で、計¥2,779
これでは、もう一台RTX1100が買えてしまう…
そこで、なんとか方法はないのかと調べた結果、IPv6で接続できるとのことなのでこの方法で接続してみました。
参考記事
「デフォルトIPアドレスなし」の機器にTELNETする | Web系雑記
(http://webdev.seesaa.net/article/207404381.html)
(http://www.gadgets-today.net/?p=472)
RTX1100マニュアル(公式)
(http://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/manual/Rev.9.00.01/Users.pdf)
環境
- RTX1100 (Amazonで中古品を購入)
- MacBookAir(OSX)
- iTerm2
- USB -> LANケーブル変換(MacBookAirにはLANポートが無いため)(http://www.amazon.co.jp/gp/product/B004Q7DGG8/ref=oh_aui_detailpage_o00_s00?ie=UTF8&psc=1)
- これは以前から持っていたので、今回特別に購入したわけじゃないです。
作業内容
① 初期化
まずは、念のために本体背面にあるINITを先の尖ったもので押しながら電源を入れて、本体の初期化を行います。
この操作を行うと設定したものがすべて初期化されて工場出荷状態になるので注意。
普通に電源を入れた場合とは異なり、全面のLAN1 2 3やその他のランプが点滅してしばらくして消えます。
このタイミングで後ろのボタンをはなせばOK
② ケーブルを繋ぐ
まず、PCに何も接続していない状態でターミナルを開きifconfigコマンドを実行します。
ifconfig >> ... >> vboxnet1: flags=8842<BROADCAST,RUNNING,SIMPLEX,MULTICAST> mtu 1500 >> ether 0a:00:27:00:ho:ge
次にPCとLANケーブルを接続します。
LANケーブルはLAN1の1(背面一番左側のポート)に接続しました。
この時にもう一度ifconfigコマンドを実行します。何も接続していない時に比べてそれっぽいのが追加されていると思います。
<span style="line-height: 1.5;">ifconfig >> ... >> vboxnet1: flags=8842<BROADCAST,RUNNING,SIMPLEX,MULTICAST> mtu 1500 >> ether 0a:00:27:00:ho:ge >> en2: flags=8863<UP,BROADCAST,SMART,RUNNING,SIMPLEX,MULTICAST> mtu 1500 >> options=4<VLAN_MTU> >> ether 00:22:cf:ed:ho:ge >> inet6 fe80::222:cfff:hoge:hoge%en2 prefixlen 64 scopeid 0xc >> inet 169.254.20.176 netmask 0xffff0000 broadcast 169.254.255.255 >> nd6 options=1<PERFORMNUD> >> media: autoselect (100baseTX <full-duplex,flow-control>) >> status: active
この場合だと、en2がUSBのLAN接続のインターフェース名になります。
③IPv6アドレスを調べ
ここで、先ほどの調べたインターフェース名(en2など)を用いて以下のコマンドを実行します。
ping6 ff02::2%en2 # en2 は自分の環境に合わせて変更 >> PING6(56=40+8+8 bytes) fe80::222:cfff:hoge:hoge%en2 --> ff02::2%en2 >> 16 bytes from fe80::2a0:deff:hoge:hoge%en2, icmp_seq=0 hlim=64 time=0.975 ms >> 16 bytes from fe80::2a0:deff:hoge:hoge%en2, icmp_seq=1 hlim=64 time=0.888 ms >> 16 bytes from fe80::2a0:deff:hoge:hoge%en2, icmp_seq=2 hlim=64 time=0.811 ms >> 16 bytes from fe80::2a0:deff:hoge:hoge%en2, icmp_seq=3 hlim=64 time=0.823 ms
ここで実行するff02::2はネットワークに接続されている全てのルーターへpingを送る事ができます。
数回ping送られたら[Ctrl + C]で停止します。この時に、1行目のPING6(…に続く fe80::hoge:hoge:hoge:hoge%en2というものが、自分のPCのIPv6のアドレスになります。(hogeは自分の環境のものが入ります。)
次に16 bytes from fe80::moge:moge:moge:moge%en2とうものがあります。これがルーターのIPアドレスになります。実行例ではfe80::2a0:deff:hoge:hogeがルーターのIPアドレスになります。
④ 接続
接続は以下のコマンドで行います。すると、パスワードを聞かれますのでデフォルトは無し(Enter)でログインする事ができます。
telnet fe80::2a0:deff:hoge:hoge%en2 >> Trying fe80::2a0:deff:hoge:hoge... >> Connected to fe80::2a0:deff:hoge:hoge%en2. >> Escape character is '^]'. >> >> Password: >> >> RTX1100 Rev.8.03.61 (Thu Sep 13 15:10:36 2007) >> Copyright (c) 1994-2007 Yamaha Corporation. >> # (以下省略)
これにて、無事にRTX1100にtelnetでログインする事ができました。
まとめ
現状、無事に高いケーブルを購入せずにルーターに接続する事ができました。
めでたしめでたし。
その他、初期設定などについては他の記事でまとめたいと思います。
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